憧れ~大切な君へ~

『龍、私たちは雪だるま作りに行こう!』
『ちょぃ待てよ!?準備して来る!』
そう言って俺は準備をする為に2階へ上がった。

『龍~!まだ~?』
『待たせてゴメン!』
『早く行こ~!』
『うん』

俺らは
それからしばらく雪だるまを作るのに夢中になっていた。
が、しばらくして恵梨が
『龍~頭乗せよ~!』
と言って来た。
しかし俺は『まだ早い!』と言った。
すると恵梨は“プ~”と頬を膨らませた。
『ハイハイ!分かった!分かった!じゃぁ乗せるか。』
俺がそう言った瞬間
恵梨の顔は“パ~”っと明るくなった。
『うん!龍、そっち持って!』
『はいよ!』
『ぃぃ?いくよ!?』
『うん』
『『せ~の!』』

     ドンッ!!!

もの凄い音と共に雪だるまは完成した。
『出来た~!』
『恵梨、嬉しそうだな!』
『嬉しいよ!龍は嬉しくないの?』
『嬉しい!嬉しい!』
『龍のバカ~!!』
『何でだよ!?』

      ドスッ…

『いってぇ…』
恵梨が俺に向かって雪玉を投げて来た。
『やったな~!』

      ドスッ…

俺はやり返した。
それから2人で雪合戦をして遊んだあと家に帰る事にした。

俺は、その時まだ何も知らなかった…

『ただいま~!』
家に着いたのとほぼ同時に電話が鳴り出した。

『龍也、お帰り!ちょっと電話出て!』
『はいよ!』
    ガチャッ…
『もしもし、田上ですが?』

この時、俺が耳にしたのは______
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