隣に座っていいですか?
「今日の花火、一緒に行っていいかしら?」
はっきりした口調で言われ、桜ちゃんは困った顔で田辺さんを見てから私を探してジッと見つめる。
いや
そこで私ですかっ?桜ちゃん!
そんな目で見つめられても……。
「さくらは、いくちゃんもいっしょがいいんです」
小さな声を出すと
肩越しにその女性は私を見上げる。
その目線は
静かであり冷たかった。
「いや、あのっ私は、そのまだ色々やる事がありまして」
キョロキョロと目を泳がせていると
「ごめん桜ちゃん。いくちゃんはお兄さんと一緒に行くんだ」
達也が優しい声を出し
桜ちゃんは黙ってうつむいてしまった。
「もう出かけましょう。さぁどんな花火かなぁ。楽しみね紀之さん」
紀之さん。
「そうですね。あ……こちらの女性は井上結衣(いのうえゆい)さんと言いまして、あの……」
その先の言葉を
私達は固唾を飲んで待っているけど、田辺さんは喉元に何か引っかかったように続かない。
だから
彼女が笑って先を続けた。
「婚約者です。これからよろしくお願いします」
ビンゴ
やっぱりね。
「今日は本当にありがとうございました。浴衣まで気が回らなくて感謝します」
他人行儀にそう言って
田辺さんは桜ちゃんの手を引き
何度も頭を下げて
行ってしまった。
はっきりした口調で言われ、桜ちゃんは困った顔で田辺さんを見てから私を探してジッと見つめる。
いや
そこで私ですかっ?桜ちゃん!
そんな目で見つめられても……。
「さくらは、いくちゃんもいっしょがいいんです」
小さな声を出すと
肩越しにその女性は私を見上げる。
その目線は
静かであり冷たかった。
「いや、あのっ私は、そのまだ色々やる事がありまして」
キョロキョロと目を泳がせていると
「ごめん桜ちゃん。いくちゃんはお兄さんと一緒に行くんだ」
達也が優しい声を出し
桜ちゃんは黙ってうつむいてしまった。
「もう出かけましょう。さぁどんな花火かなぁ。楽しみね紀之さん」
紀之さん。
「そうですね。あ……こちらの女性は井上結衣(いのうえゆい)さんと言いまして、あの……」
その先の言葉を
私達は固唾を飲んで待っているけど、田辺さんは喉元に何か引っかかったように続かない。
だから
彼女が笑って先を続けた。
「婚約者です。これからよろしくお願いします」
ビンゴ
やっぱりね。
「今日は本当にありがとうございました。浴衣まで気が回らなくて感謝します」
他人行儀にそう言って
田辺さんは桜ちゃんの手を引き
何度も頭を下げて
行ってしまった。