隣に座っていいですか?
その夜
可愛い寝顔を見てから
今日も一日終わったと寝室に入ると
仕事だと思っていた彼が、先にベッドに入っていて一瞬たじろく。
「お仕事は?」
さりげなく隣に入り
その胸の中で甘える。
「今日はおしまい」
キスをして
優しく微笑み
「今夜は妹を作る日」
さりげなく言う。
「ちょっと!」
「家族増やす?」
「だからって……ちょっと待って」
パジャマのボタンを外す彼の手を叩き、枕元のスタンドを明るくする。
「『悪者に襲われました』って顔してるよ」
らしくなく
ちょっと機嫌が悪い声。
「桜ちゃんに言われたからって、こんな事するのは嫌」
「こんな事って?」
身体を起こして
ふたりでなぜか言い争い。
「子供作るだけに抱かれるのは嫌」
嫌じゃないけど
嫌。
「セックスって子作りでしょう」
「そうだけど違う」
「どうしたの急に?」
手を伸ばす彼を
私は背中を反らして距離を伸ばすと
彼は溜め息をして
「悪かった。ごめん」って
寝室を出て行ってしまった。