気まぐれ王子とサル女
「ねー、爽太くん聞いてる?」
大川美沙にそう言われ
我にかえった。
「あぁ。聞いてるよ。」
そう言うとあいつは廊下の方を見て
「あの2人って仲良しだよね。
付き合ってるのかな?」
と不意に言って来た。
俺は
「違うんじゃね?
ななはいつも陽葵にあんなだから。」
と、冷静に言った。
ななと陽葵が
付き合っているかどうかなんて
正直俺には関係ねぇ。
「ふーん。そうなんだ。」
あいつはその話題を軽く流すと
授業が始まるからと言って
去って行った。