気まぐれ王子とサル女



保健室に着くと
私はイスに座り
爽太が膝に絆創膏を貼ってくれた。



「両膝に絆創膏こと
お前バカっぽいな。」



爽太の目がくっしゃとなり
チャームポイントの八重歯をむき出して
大笑いしている。


バカっぽいって言われて
悔しいけど

爽太の笑顔を見ていると
私もつられて笑ってしまう。


胸の鼓動が早くなる。

このままずっと、ずっと、ずーと
2人の時間が続けばいいのに…



そんな時、



「爽ちゃーん。
爽ちゃんどこ?」



廊下から女の人の声が聞こえてきた。



< 74 / 213 >

この作品をシェア

pagetop