気まぐれ王子とサル女
保健室に着くと
私はイスに座り
爽太が膝に絆創膏を貼ってくれた。
「両膝に絆創膏こと
お前バカっぽいな。」
爽太の目がくっしゃとなり
チャームポイントの八重歯をむき出して
大笑いしている。
バカっぽいって言われて
悔しいけど
爽太の笑顔を見ていると
私もつられて笑ってしまう。
胸の鼓動が早くなる。
このままずっと、ずっと、ずーと
2人の時間が続けばいいのに…
そんな時、
「爽ちゃーん。
爽ちゃんどこ?」
廊下から女の人の声が聞こえてきた。