サラリ-マンと女子高生



「颯さん、ずっと聞きたかったんですけど…」



「なに?」



「…怒らないで下さいね?」


私が颯さんの表情を伺いながらそう言うと颯さんは同じように微笑む



「怒らないよ」



「…あの、颯さん、彼女はいないんですか…?」


ずっと引っかかっていた。

こんなにカッコいいんだから彼女
の1人や2人いてもおかしくない

いや、2人いたらまずいけど…


「いないけど?」



「え…」


予想以上の即答と予想外の答えに私はついまぬけな声がする



「てゆ-か彼女いたら千咲ちゃんとご飯食べれないよ」



「!」



その一言で、この人がどんなに彼女を大切にするかが分かった気がした


それと同時に何か重いものが胸に詰まる


そうだよ、彼女がいたら私なんか相手にされてなかったんだ


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