恋文ポスト
「ただいま〜」
疲れた声で言う。
本当に今日の練習はキツかった。
「おかえり、桃花。手紙出してくれた?」
「うんー。なんか怪しいポストに出してきたんだけど、お母さん知ってる?」
お母さんなら知ってるかなって思った。
「怪しいポスト?何それ?ポストならスーパーの横にあるじゃない。」
あーそうだったスーパーの横!
そこはいつも通らないから、
忘れてた。
それにしても、お母さんあのポスト知らないんだ。
確かに地味だし錆れてるし…
知られてないのかも。
「そうそう、もうお父さん帰ってくるから早くお風呂入っちゃって〜」
「はーい。」
私はポストをさほど気にしないで
お風呂に向かった。