【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
ああ、なんだか───
「居心地悪いな」
丁度思っていた言葉が、声になってこの
空間に発せられて、知らぬ間に声に出し
てしまったのかと焦ったけれど。
自分よりも全然低い声色と、目の前の彼
の不機嫌そうな表情に、自分が言ったの
ではないと理解した。
それにしても、なんで香坂が居心地悪い
のかがわからない。
女の子のあつ~い眼差しを一身に受けて
喜ぶならわかるけど。
「皆、さっきから委員長のこと見てる」
香坂が不機嫌な理由を悶々と考えていた
ら、突然そう言われ。
私は怪訝な顔をする。
「見てる……って、嬉しくないわよ。だ
って全部妬みとかじゃん」
「は?妬み?」