【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
思いの外強く否定されて、思わずちょっ
とすくむ。
「腐ってなんかない。委員長は綺麗だ」
「ちょっと、なにいって……急に、やめ
てよ」
「急になんかじゃねーだろ。俺はいつも
言ってた。それをはぐらかしてたのは、
委員長だろ」
香坂の瞳が甘く揺れて、そんな香坂の瞳
に囚われて身動ぎ出来ない私に、香坂は
甘美な微笑みを称えた。
それから、香坂の長い指先が、テーブル
越しに伸びてきて、私の頬に添えられる
。
「柔らかい、肌」
それからその指が、するすると肌の上を
滑りながら、私の下唇を、親指で、プニ
っと圧迫して。
「可愛い唇……それに、俺がこうして、
ちょっとからかっただけで、委員長はさ
、涙目になって俺を誘うし」
「誘ってなんか……」
「もう、そんな言葉は要らない」
その時、そう言った香坂の瞳が、まるで
獲物を狙うかのように鋭くて、ビクッと
した。