【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
私と和馬君が揃ってそちらを向くと、ま
だ不機嫌なままの香坂が、私達をじっと
見ていた。
「香坂……どうしたの?」
「文化祭は……俺とまわるよね?」
「え? う、うん。まあ……」
だってじゃないと教えてくれないんだろ
うから。
そう言うと、香坂は少しだけ口元を緩め
て。
「約束破ったりしたらお仕置きだから」
なんて言葉を残してから、クラスメート
の元へと戻っていった。
……お、お仕置き……って……!
予想外の発言に唖然とする。というか、
香坂が言うだけでやけに生々しく聞こえ
るのはどうしてなのかしら……。
暫くそこから動けずにいると、
「……希美」
と和馬君に呼ばれて、私は慌てて和馬君
を見上げた。