【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
―――ていうか、それよりも。
「それよりも、ここにどうやって入った
の?ていうか何故家を知っている?」
返答によっては、通報しますが。
「んー?住所はえーっと……あ、萌ちゃ
んに訊いて……部屋は、チャイム押した
けど出ないから勝手に入った」
萌……なんで教えてんの!?
と、ここからじゃ影も形もない萌に恨み
を募らせながら、香坂を見やる。
「……不法侵入。チャイム押して、反応
ないなら帰るべきよ、普通」
そう言うと、香坂は急に真面目な顔にな
って、いやに澄んだ瞳で私を見つめた。
「だって、心配にもなるだろ?寝てるは
ずなのに反応なくて、もしかしたら倒れ
てるのかも……ってさ」
「ね、寝てたら反応ないのが普通よ!」