【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
突然見せられた、ほんのりと温かい優し
さにどぎまぎしながらそう言えば、「普
通は気付くんだよ」と笑われた。
「まだ、熱あんの?」
「ん、ちょっとだけ―――……」
「どれくらい?」
次の瞬間、心臓が止まった、と思った。
コツン、とぶつかるのは、私の少し熱を
持った額と、すべすべと滑らかな香坂の
額。
まるで、神経の全てがそこに集中したよ
うに。
吸い込まれるような瞳。
伏した瞳にかかる、ながい睫毛。
「ちょっとあっちぃな……」
香坂が喋る度に唇にかかる吐息は、甘く
て、熱くて。
男のくせして、いいにおいするし。