なんで俺じゃあかんねん

「じゃあ、俺だけ食べてごめんやけど。」

「ううん!どうぞ、どうぞ。」

「遠慮なく。いただきます。」

しばらく、俺は食べるために相槌に専念した。


「そういえば、さ。」

「うん。」

ちょっと真剣な声になった清水さん。

忘れかけていた当初の目的を思い出す。

そろそろ、か?

「噂できいてんけど・・・」

ん?

どうやら違うみたいで、ちょっとほっとする。

「坂井くんって、雅さんとつきあってんの?」

「え!?あ、ちがうちがう!」

慌てて手をぶんぶん振って否定する。


「・・・そうなん?」

疑り深い目を向けてくる。

「それ、まえにも部の奴らに言われてんけど、ちゃうから。

雅さんとは友達。」

「でも、仲いいんよな?」

「うーんまあ・・・気はあうけど。

特別にどうとかは、ないかな。」

うん、友達やと思う。

「なんや。そうなんや・・・

その噂聞いてさ、うち、今日フられようと思って待っててん。」


その言葉に、食べていた手が止まった。



・・・フられるために、待ってたん?




< 160 / 485 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop