なんで俺じゃあかんねん

飯島もさっきそう言ってたからそれは知ってるけど。

「清水さんはわかるけど、なんで飯島?」

王子のキャラと本人がかけ離れすぎていて、笑いしかでてこない。

「飯島くん、うちのクラスではイケメンって評判やねんで?なあ?」

清水さんは隣にいた女子たちに同意を求める。

女子たちもうなずいている。

「まじで!?」

笑いながら女子たちを見ると、相手はちょっと顔を染めた。

「おまえ、笑いすぎー。」

話を聞いていたらしく、飯島はふてくされながら話題に入ってきた。

「俺が王子することがそんなにおもろいんか?」

「そりゃ、おもろいやろ。」

俺の答えにその場にいたバスケ部員が一斉にふきだし、そして同調する。

「おまえらなー。」

一番近くにいた斉藤が代表してしばかれて、またみんなで笑う。

「確かに、ハルに比べたら劣ってるけどさ。

投票で選ばれたんはほんまやから!」

飯島の必死の訴えに「はいはい。」と笑いをかみ殺す。

「清水さん!絶対、いいものにしてハルたち見返そう!!」

「うん!頑張ろう!」

「見に行くわ~。楽しみにしてる。」

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