なんで俺じゃあかんねん
先輩と、あれから2、3会話を重ねて、先輩は給水に行った。
会話中、俺は声に出さない悪態をつきまくっていたが・・・・
「あの先輩と何話してたんや?
てか、あの人、まえのファミレスの人やろ?」
リキトは覚えとったか。
「うん。なんか、葵のこと。」
「は!?」
その名前に、リキトは苦笑い。
「なんや?ハルの姉ちゃん?
あそこ知り合いなんか?」
隣にいた斉藤も入ってくる。
「みたいやな。なんか、1年時から同じクラスやねんて。」
「へえ。」
リキトも、意味深な声を漏らす。
「世界はせまいな~。」
斉藤は、相変わらず呑気に感想を言う。
「そりゃ、同じ高校で同じ学年やったらそういうこともあるやろ。」
そうや。
あいつの葵がなんか特別にそうなってるわけじゃない。
自分にも言い聞かせる意味で斉藤に言っておいた。
「まあ、とにかくハル、頑張れや!」
リキトは、すべてわかってるみたいで、また俺を応援してくれた。