なんで俺じゃあかんねん
女子の文化が決まるのに、それほど時間はかからなかった。
決まったのは
雅 葉月という女子。
誰や?とか思ってたら、まさかの俺の右隣。
席に帰ってきた雅さんに、とりあえずあいさつしとくか。
「えっと、よろしく。俺、坂井です。」
「雅です。よろしく。」
けっこう美人。しかも、髪が長くて綺麗。
でも、なんか、そっけない奴やな。
全然目もあわせてくれんかったし。
やりにくい・・・・。
「おい、雅、大丈夫なんか?」
先生が雅さんに尋ねる。
「ホンマや!雅さん、放課後とか大丈夫なん?」
横山さんまで。
なんかあるんか?
てか、俺も放課後大丈夫じゃないけど。
「大丈夫です。」
雅さんの応答に二人は安堵の表情を浮かべる。
「よかった~これで、一通り決まったな。」
横山さんがうれしそうに言う。
俺は全然よくない。
うれしくもない。
まあ、もういいけどな。しょうがないし。
雅さんはどうなんやろう?
なんか、あんまり俺に興味もなさそうやったし、
やりたくなかったんちゃうんかな?
放課後、部活とかあるやろうし・・・・
チラッと雅さんを見てみると、表情のよめない顔。
なんか不思議な人やな。