なんで俺じゃあかんねん
「ハル、おまえうらやましすぎな。」
斉藤、目がちょっと怖いぞ。
「そんなこと言われても。」
「おー坂井。モテモテやな。」
先生までそんなことを言い出す。
「いや、別に・・・・」
なんだか、すごく居心地が悪い。
なんで俺がこんな目に。
「とりあえず、みんな一回席ついて!」
横山さんの大きな声でその場はなんとかおさまり、
女子たちはしぶしぶ席についた。
俺も、もちろん席にもどる。
「えっと、もうくじ終わった人たちには悪いけど
最初に決めたことやから、このままくじで女子も決めます。
続きから、ひいていって。」
横山さんのその言葉に引き終わった組から落胆の声が聞こえてくる。
逆に、今から引くほうからは「あたりまえ。」だとかそんな声が。
まあ、横山さんの判断は確かにあたりまえやろうな。
「坂井、ホンマすごいな~。」
後ろから三木がひやかしてくる。
「別にすごくないし、なんかちょっと横山さんに悪いことした。」
「おまえのせいちゃうって。」
「そうやけど。」
でも、なんか、な~。