青龍と桜Ⅱ

「そっか。サンキューな」
「その人、」

話を切り上げ、立ち去ろうとした柊くんに、思わず話し掛けていた。

「ん?」

柊くんが振り返る前に、呼吸を整える。
そして、何でもないように尋ねる。

「その人が、どうかしたの…?」

表面上はいつも通りに、ただ内心はバクバクと心臓がうるさい。




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