抹茶モンブラン
「あの、それって仕事のフォローをしていればいいって事ですか?」
「君がそれ以上の事を望まないなら、それでもいい。僕としては、たまにこうやって話せたら嬉しいけど」
「オフでのお付き合いも……って事ですか?」
「そうだね」

 ハッキリしなかったけど、彼は私に交際を申し込んでいるようだった。

 私は普通の人間だ。
 社会経験も浅いし、特に自慢できるようなものは何も持ち合わせていない。
 正直、堤さんのレベルに相応しい人間とは思えない。
 すぐに彼の申し出を受け入れていいものか、当然迷った。

「レベルって何。人間にレベルってあるの、何で測定するの?」

 私がレベル云々の事を告げると、真剣な顔でそう切り返された。

「いえ、そういうのは無いですけど……」
「ひとつだけ聞きたい。僕が嫌い?それとも嫌いじゃない?」

 好きか嫌いかと聞かれたら、「嫌いではないです」とか答えようがあるけど、「嫌いか嫌いじゃないか」って聞かれると答えにくい。

「……嫌い……ではないです」

 あんな子犬みたいな目を見せられて、ここまで真剣に迫られると私もハッキリNOとは言えなかった。
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