『ピュアに恋して』~秘密な関係~ドリーマー
「今、帰ってきたのか?」

春哉は、香奈からそっと離れた


「どうでもいいだろ。そんな事。
抜け駆けすんな。っっていうか。
兄貴は駄目だ」


智也は、香奈の腕を掴んで
自分の方へ引き寄せた。


二人のイケメン芸能人兄弟が
私をめぐって喧嘩?

ありえないシュチュエーションだった。



でも、現実にドラマみたいに起きている。

「あの、私は」

大好きなドラマティックな展開だけど、
今は
そんなのどうでもいい。


「いいから。田端さんは黙って」


智也が後ろ手に背中へ香奈を隠す。


「ちょっと、尾上さん」

「いいから、田端さんは俺だけ見てろって言ったろ?」

智也の言い方に、前はドキンとした。

でも、
「いい加減にしてください!」
香奈はぴしゃりと言った。



「尾上さんは、芸能人だから
いつも自分だけ見て欲しい人なんですね。わかります。

それだけ二人とも
綺麗な顔立ちしてれば
世間の人は二人の事じっと見続けたいって
思うはずです」
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