理想の男~Magic of Love~
そう思いながら、
「――藤」

私は初めて、それも呼び捨てで彼の名前を呼んだ。

「んっ?」

名前を呼ばれた彼は首を傾げた。

「――どうして、私の名前を知ってるの?」

私の質問に、藤は一瞬だけ驚いた顔をした。

その後で藤は形のいい唇をあげて笑うと、
「魔法」
と、言った。

「えっ?」

答えの意味がわからなかった。

ま、魔法って…何でそうなるの?

訳がわからない私に、
「って言ったら、愛莉は信じるか?」

藤は声を出して笑ったのだった。

「あ、えっと…」

私、もしかしなくてもからかわれた?
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