† Lの呪縛 †
そんな正妻の姿を見て、ベルは哀れんだ眼差しを向ける。


ネヴィルが内ポケットから取り出したキラリと光るナイフ。


ランプの灯りに照らされる度に光を反射している。



「だ、誰か!!! 誰かおらんのかっっ!!!!!!」

「はしたないわね。 そんなに大声で叫んでも誰も来ないわよ。 今この屋敷の中で生きているのは私たちだけだもの」



正妻の顔がどんどん青ざめていく。


だが直様ハッとした顔になり、先ほどまで震えていた筈が、慌ててベッドを駆け下りた。



「子供たちは!? 子供たちはどうしたの!?」



正妻はベルに詰め寄り、ベルの胸元を掴むと雑に揺さぶっている。


それと同時に、正妻のふくよかな身体の肉も微かに揺れ動く。



「あなた方がお戯れの時に、子供たちはもがき苦しんでいたのよ?」



正妻は目を釣り上げると、狂ったように叫び声をあげ、ベルの細い首に手をかけた。


その瞬間、ネヴィルが正妻の首を掴み上げ、鋭い目付きで正妻を見上げた。


ベルはネヴィルの持つナイフを手に取り、足をバタバタと動かしている正妻の横を通り過ぎる。





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