† Ｌの呪縛 †
そんな二人のやり取りに、オリヴィアもキティも気が付かなかった。



「それにしても、今日は突然どうしたの？ 来るなんて言ってなかったじゃない」

「来ない方が良かった？」

「そんなわけないじゃない！！ 会えると思ってなかったからとっても嬉しいっ」



元々太陽の様に明るかったキティの笑顔は、アレンの前だと更に輝きを増し美しかった。


アレンがキティの頭を優しく撫でると、キティは頬を赤く初め深い笑みを浮かべた。



「近くにいたから寄ってみようと言う話になったんだ。 ホプキンス伯爵夫人がキティは温室に居るって言っていたから、カーティスと一緒に迎えに来たんだ。 まさか、レッドフォード伯爵夫人のお嬢さんまでいるとは思わなかったよ」

「私もオリヴィアとは今日初めて会ったのよ。 でももう仲良しよ！ ね？ オリヴィアっ」



曇りのない笑顔を向けられ、オリヴィアはあまりの眩しさに目を背けてしまいそうだった。


何の苦労もなく、生まれた時から幸せな生活を送っていたんだろうなと思った。


オリヴィアは答える代わりに笑顔で返した。


四人で温室を後にし、クレアとシンシアの待つテラスに戻ると、暫くの間六人で賑やかなお茶会の時間を過ごした。


その間もカーティスのオリヴィアへのさり気ないアプローチは続き、オリヴィアは終始困り果てていた。





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