愛言葉




ドクドクドク…、心臓が鳴りやまない。
どうしよう、バレてた。

「まさ…っ」

「考えさせてくれ、俺、今どうやって結依と接したらいいのか分かんない」

「まさき、」

「怒って、ごめん。真祐と話してもいい。一緒に居てもいい。束縛みたいな事してごめんな。」

『真咲』そう言おうとした時、真咲は立ち上がって屋上から出て行ったしまった。

束縛―――違うよ、真咲。
束縛なんかじゃないよ。真咲、私と誰かが話してると嫉妬しちゃうから話すなって言ってくれたんだよね?

それって、真咲が私にくれてた精一杯の愛情じゃん。

なのに、私っ…。

「ひぐっ…傷付けた…真咲を、傷付けた…っ」

ボロボロと涙がこぼれ出した。

大事にしてくれてたんだって今更気付いた。

遅いよ。遅い。

だって、私の隣には今、真咲は居ないんだもん。



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