愛言葉




真祐くんとも微妙な雰囲気になって、あのまま何も話さないまま教室に着いてしまった。

「結依ちゃんっ!」

「え…?」

スクールバックから、荷物を取り出していたら、真咲といつも一緒に居る友達がすごく焦った口調で私を呼んだ。

「えー…っと」

「ああ、話すの初めてだったね。石沢って言うんだ」

「相模です」

「うん、知ってる。てか、俺の所為だよね!ごめんっ!」

「え…、え?」

石沢君がふかぶかと頭を下げて大きな声で謝るから、クラスのみんながこちらを見ている。

「あ、あのっ!違う所で話しませんか?」



石沢くんと来たのは屋上。
真咲とああなって以来、はじめて来た。

「どうして、謝るんですか?」

「俺の所為だよね、真咲と結依ちゃんがこうなったの」



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