teddy bear
「…あたしも、透也が…好き…です…」
顔を上げて、絞るように出したか細い声。
顔は絶対真っ赤。熱が出た時くらい熱い。
「…じゃ、抱きしめていい?」
「え…」
あたしが答える暇もなく、透也はあたしに近づき、ぎゅっとした。
人に抱きしめられるなんて初めてだけど、あったかくて、なんだか落ち着く。
やがて、わずかに身体を離して、至近距離のままあたしに言った。
「俺と付き合ってください」
「っ、」
その瞳は、あまりにも綺麗で真っ直ぐで。
その中に、はにかみながら笑うあたしが映った。
「…うんっ! 透也大好き!!」
あたしは人目もはばからずに、今度は自分から透也に抱きついた。