ナピュレの恋【完】
「あ、ごめん」
「別に怒ってるわけじゃないよ。でも、そうやって無理されるのが嫌なの」
そうやって気遣われるのが、いや。
この席に、あたしじゃない…沙英子さんが座ってたら…。
裕也は寝てたんじゃないかって。
嫌でも考えてしまう。
「うん、ごめん。でもせっかくのなつことの旅行だから寝たら悪いかなって…」
「ありがとう。でも彼女としては無理されるほうが悲しいよ?」
「うん、そっか。分かった。じゃぁ…寝る」
「はい、良い子ねー」
そう言いながら裕也の頭を撫でた。