ナピュレの恋【完】
「エスキモーです。デザート感覚で楽しめると思います」


エスキモーといわれた、そのカクテルは真っ白で少し濁った色をしていた。


「いただきます」


そう言って、一口飲んだ。


「美味しい!!」


それは、トロリとした口当たりでバニラの香りがした。


「あなたの言う通りデザート感覚ね」


何となく“マスター”とは呼べず、かといって名前も知らず“あなた”と言ってしまった。
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