ナピュレの恋【完】
すると裕也は“ククッ”と笑い。
「そんなこと言ってないよー」
と、おどけた。
「あ、見て。あれ!」
裕也の言葉に。
「あ、話逸らそうとしてるでしょ」
そう言いつつも裕也が指差す方を見た。
「新撰組になれるみたいだよ?」
そこには青い羽織があって、もちろん偽物だけど刀もある。
カップルや男女の集団がそれを着て、記念撮影をしていた。
「俺たちも撮る?」
「…ううん、遠慮しとくー」
どうしても“撮る”とは言えなかった。