王に愛された女




 メランコリーはさっきまでとは違って嬉しそうに声を弾ませて言った。

「さぁ…?見当もつかないな…」

 フリーゼルは心の底からそう思い、呟く。

「…それはね、おじい様が殺したミハエルの息子、フィオーレよ」

 心臓が凍りつくような思いがした。

< 184 / 267 >

この作品をシェア

pagetop