ブラックⅠ-出会い-
それから私に着替えるように言ったアキさんは扉をパタンと優しく閉めた。
ダンボールの中をガサゴソと探って中身を一通り見る。
洋服だけで軽くダンボール4つはあると思う。
いくらなんでもここまで買ってもらったのは申し訳ない…
でも入っている洋服はどれもセンスの良い物で、可愛らしい系から綺麗、シンプルな物まで全て揃っている。
私はその中から紺色のスキニーと白の薄手のニットを取り出して、靴は黒のペタンコで小さなリボンが付いた物を選んだ。
なるべく早く着替えて扉を開けると
腕組みをしながら壁にもたれかかるようにしてアキさんが私を待っていて
「服、似合うよ」
そのポーズでそのセリフ
もう口説いてるとしか思えない…
いや、実際には私が勝手にキュンとしただけだけれど。
勝手にトキメいちゃっただけなんだけど。