ブラックⅠ-出会い-


「つーか私服じゃ学校行けねぇだろ」



レイジのもっともな言い分。
レイジのその身体にはしっかりと紺色の学ランが身についていて、



「あぁ、それなら話しは通してるから今日は私服で良い。制服は明日届く」



あっけらかんとしたアキさんの言葉。




「え?」





思わずそんな言葉が漏れてしまったのは私。




転校初日から私服登校?
それってめっちゃ目立つじゃん!



「とにかく俺は仕事に行く。アオイちゃん、何かあったらコレで連絡して」



そう言って渡されたのは白い携帯電話。




「まぁレイジが一緒なら心配ないと思うけど」



そう言って今にも部屋の外へと出て行こうとする。



「え、ちょっ…!」



待って!
こんな野獣と私を二人きりにしないで!



「また後でね」




私の願いも惜しく、軽快に去っていった。

アキさんはどうやら私をあっさり置いていってしまう傾向があるらしい…


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