星月夜のマーメイド

赤ちゃんが出来て、しばらくして私たちは入籍しました。


しかし彼のお義父さんは大反対でした。


お義父からの祝福もないまま不本意ながら、母子手帳などの事もあり、入籍に踏み切りました。


私はお義父さんが反対なのが心苦しく、もう少し入籍を待ってもいいかなとも思っていましたが、世間体もあったのでしょうか、驚くことにお義母さんが早く入籍を済ませるよう言ってきたのです。


もちろん我が家の両親も最初はビックリしていましたが、彼の真剣さに打たれ入籍を許してくれました。


兄は私が教職の道を諦めることに少し戸惑いがあったようです。


私自身もそれは考えました。


でも、母親になることも一つの”先生”なのかな?と。


単純ですよね。でもそれくらい彼の子を妊娠したことが嬉しかったのです。





そんな幸せな時間はそう長くは続かなかった…。


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