星月夜のマーメイド
☆
あれから約5年。
それまでもちょくちょく中島さんとは電話もしていたし、ご夫妻で島に遊びに来てくれたこともあった。
光輝君の話はその度に出ていたけれど、まさか教師になっていて、しかもこんなに近くにいたなんて。
「うふふ。中島さん、知ってたんですね。」
「当たり前よ。大学4年生の時、毎日のように聞かれていたもの。あなたの住んでいる地域。」
あははと中島さんが笑っている。
「ずーっと一途にエレンちゃんを思ってくれたんだから、受け入れてあげてね。まぁ私から言わせたらまだまだ虫みたいに小っちゃい男だけどさ。」
「中島さーん。俺の悪口言わないでよ。」
横にいた光輝がエレンの電話をスッと取って口を挟む。
「あら、誰に向かって言ってるのかしら?私がいなかったら今のあなたは…」
「あーもうわかったから。その通りです。中島さんのおかげです。」
「エレンちゃんがあなたを忘れないように、話す度にあなたの話をしたし、話を盛ったわよ。それはそれは大きくね。」
「なんも言えないっす。」
その会話に私も笑ってしまった。
「エレンちゃん、聞こえてる?」
「あ、はい。聞こえてます。スピーカーフォンにしていました。」
「だと思ったわ。でね結論。」
「はい。何でしょうか。」
あれから約5年。
それまでもちょくちょく中島さんとは電話もしていたし、ご夫妻で島に遊びに来てくれたこともあった。
光輝君の話はその度に出ていたけれど、まさか教師になっていて、しかもこんなに近くにいたなんて。
「うふふ。中島さん、知ってたんですね。」
「当たり前よ。大学4年生の時、毎日のように聞かれていたもの。あなたの住んでいる地域。」
あははと中島さんが笑っている。
「ずーっと一途にエレンちゃんを思ってくれたんだから、受け入れてあげてね。まぁ私から言わせたらまだまだ虫みたいに小っちゃい男だけどさ。」
「中島さーん。俺の悪口言わないでよ。」
横にいた光輝がエレンの電話をスッと取って口を挟む。
「あら、誰に向かって言ってるのかしら?私がいなかったら今のあなたは…」
「あーもうわかったから。その通りです。中島さんのおかげです。」
「エレンちゃんがあなたを忘れないように、話す度にあなたの話をしたし、話を盛ったわよ。それはそれは大きくね。」
「なんも言えないっす。」
その会話に私も笑ってしまった。
「エレンちゃん、聞こえてる?」
「あ、はい。聞こえてます。スピーカーフォンにしていました。」
「だと思ったわ。でね結論。」
「はい。何でしょうか。」