heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「違う?」
ゆっくり迫ってくるから、反射的に後ずさって距離をとる。
トン…
背中に壁が当たった。
ちょうど突き当たりに来てしまったんだ。
逃げられない。
これ以上距離が狭まると、心臓が破裂してしまう。
「俺には璃花の思っていることが大体読めるんだよ。いつも『なんでわかるの?』って顔していたけど…」
あたしの顔の横に、壁に重ねるように手を置きながら
「…俺に似てるから」
そう囁いた。
はるき君があたしと似ている…
それは、あたしも少しは感じていたこと。
心臓がこれでもかというほど鳴り響いているのに
顔に出ないように出来てしまうえ、冷静に言葉を聞いている自分は尊敬ものである。