猫かぶりの年下くん
学校に近づくにつれて同じ学校の人が多い。


涼の制服が中学の制服とみんなわかるみたいで、ちらちら見る人や逆にガン見する人、こそこそ言ってる人がいる。


もう、やだよー!


ふと前を見ると校門が見えた。


やった!


あとちょっと!


「涼、ありがと!じゃあね!」


あたしは涼の返事を待たずに校門をくぐり中に入った。


明日からもこうなのかな…。


思いきってやめてって言おっかな…。


そう思いながら教室に入った。


「立花さん、おはよ!」


あたしが席に着くと高城くんがあいさつしてくれた。


「お…おはよ!」


あ~緊張する…!


今まであいさつの後は天気の話題をよくしてたから、あたしが「今日もいい天気だね!」と言おうとした時、高城くんは言った。


「立花さん…ちょっとどっか行かない?話あるんだけど…。」


え…?


…話…?


それって…


「ふ…2人で…?」


ドキドキ…


「うん…。行っても大丈夫?」


ドキッ…


「いいよ…!」


「じゃあついてきて?」


あたしは高城くんについていった。


やばいよ…!


心臓が…心臓が…!


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