♡祐雫の初恋♡

祐雫は、突然の真実の言葉が、理解できなかった。


(先程お逢いしたばかりでございますのに……

 藤原さまは、私をおからかいでいらっしゃるのかしら)


 祐雫は、驚きで言葉が出ずに、

真実の心中を探るべく、真剣なまなざしを向ける。


「恋愛に、はじめても何もありせん。

 ぼくは、祐雫さんに魅せられたのです」


 こういう場合の対処法を祐雫は、学習していなかった。

(文学では、どのように切り返していたかしら)


 真実は、祐雫の腕を取り、長手袋の上から、手の甲に口づける。


 真実は、従妹の藤澤環から、

 意地悪で生意気な祐雫を機会があれば、翻弄するように頼まれていた。


 祐雫を一目見た真実は、翻弄するどころか、

 逆に祐雫へ好意を感じてしまっていた。




 

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