奏でる場所~SecretMelody~
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…なんも変わってないなぁ…



ちょっとボロつき、――ギィーッと音を立てる扉。



歩くたびギシギシと音を鳴らす、もう一つの扉までのツーロ。



その下をちょろちょろと流れる、透き通った水。



満開に咲いた真っ赤なバラ。



どこもかしこも、前来た時と同じ。



なんだか、ココだけ時間が止まっているような、そんな感覚に襲われる。



…俺の時間も止まれへんかな…



そしたら、病気の進行もないし元気なままでいれる。



奏にも気持ちを伝える事が出来るし。



…時間止まればいいのにな…。



ずっとこのまま…



ずっと、ずっと…







でも、動いとかな、皆に会えてないしな。



俺は、もう一枚の重い扉を開いた。



「…失礼しまーす…」



返事…無いか…



当たり前やな。



前きてた時間帯よりか、1時間はやいし。



中央らへんにある、ピアノの椅子に腰をかける。



そして、“ド”の鍵盤に指をかけた。



指を下したと同時に部屋の扉が開く音が俺の音を遮った。


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