奏でる場所~SecretMelody~
陽輝の頭を自分の膝に乗せ、ベンチに寝かせる。



「薬、どこ?」



「…ハァ…、鞄のッ…前、ポケット…に」



急いで陽輝の鞄を探り、ついでに奏が持ってきた水を出す。



その間、陽輝は胸を抑え苦しそうに“ゼイゼイ”と息を吐いていた。



「飲める…?」



薬を口の中に入れてあげ、水を渡す。



「…ん。大丈…夫」



飲んでから少しの間は苦しそうにしていたけど、だんだんと普通の呼吸に戻って行くもが分かった。



ホッ



コレで一安心かな…



「絶叫マシーンに乗ったら、発作が出るのか?」



「いや…分からん…。遊園地に来た事ねーから、俺…



ほら、ガキの頃から入院生活やったし…さ。」



「そっか…。これからどーする?



あ、奏と行動しよ!



宙にはメール入れとくからさ。



どうせ奏も絶叫系ムリだし。」



「いいのか…?せっかく遊園地に…来たのに。」



「あぁ。もちろんだ!」



「サンキュー…。」



よしっ、陽輝の発作が落ち着いたら、どこにいこうかなー?



奏は鼻歌を歌いながらマップを開いた。









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