籠の中
 気づけば五本目の煙草に突入していた。この喫煙スペースに最初にいた人たちは、既にいない。いるのは僕だけであり、入れ替わり立ち代わりに僕の知らない人達が煙草を吸い、吐き出し、またどこかの居場所へと立ち去っていく。どこかでまた会う人もいれば、もちろん会わない人もいる。会う人は縁があるし、そのまま会わなければもちろん縁はない。そうして人は交錯していき、いつしか孤独へのカウントダウンを始める。
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