籠の中
六本目の煙草を吸い始めたとき、ゆっくり吸ってみようと思った。彼の言いつけ通り変化をしてみようと、思ったからだ。温泉に入るときのようにゆっくり、じっくり、深く。体全体を煙で満たしてみる。だが、まだわからない。なにもわからない。変化の兆し、実感が僕にはないからだ。もう一度、同じ事をしてみる。さらにもう一度。特になにもない。継続が大事なのかもしれない。そう、継続が。
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