彼女の愛すべきドビュッシー
夜、

「今日は月がきれいだね。」

つぶやきのようなメールをした。

「海にいこ。」

返信が来た。

僕は思わず笑顔になった。

こんなに、嬉しいなんて。

僕らの住む町は歩けばすぐ海がある。

「海?」

「月が海に映るの見たい。

 けど、

 一人で行くの怖いし。」

「いいよ。

 迎えに行くよ。」

僕は急いで準備をして、

彼女のところに向かった。
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