俺様と闘う私『一部・完』
 私は小さな声ながらも、ぶつぶつと分析を口からダダ漏れで声に出していた。


 それくらい奇妙だったのだ。


 私からすればこの物体は。


 しかもぶつぶつ言いながら、手を出したりひっこめたりを繰り返していた。



 食べようか、食べまいか。

 

 いや、ここでしか食べることないだろう。

 

 だったら食べなきゃいけないんじゃないだろうか。


 でも、黒い。怖い……


 そんな葛藤を繰り広げていたら


 「ぶふっ!」



 横から思い切り吹き出し笑いをされた。


 流石の私もぶつぶつトークを止めて、笑いの元である人間を見た。



 「クーっ!! あー、もーだめ。マジ無理。ぶわっはっはっ」



 私の顔を見て更に笑い始めた。
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