俺様と闘う私『一部・完』
 えと……ちょっと変だな? って思いながらここへ向かってたら、未希ちゃんに出会って。


 で、傘を持たない未希ちゃんに自分のを渡して走ってたら……どしゃ降りになって。


 びしょ濡れのままこのマンションに到着して、タオルを借りて拭きつつ志貴の家の玄関でふらふらするなーって思ってたら、倒れて、た……?



 ―――ぅおおおっ!



 私はそこまで回想して、志貴にまたしても抱き締められていたことを思い出し、赤面した。



 ―――いやいや! あれは不可抗力だしっ!


 そ、それに! 顔が赤いのは熱のせいだもん!!



 と誰にというわけでもない言い訳した。


 そして、ようやく自分が発熱していることに気がついた。



 あー、そうだ。


 だから倒れたんだ、私。



 ジャージャーとシャワーの音が響く中、冷えきっていた私の体は温まったようで。


 ようやく発熱による気だるさと頭痛を感じ始めた。
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