闇と光 弍

「俺、行ってくるっす」

そう言って、走り出そうとした翼の腕を私は咄嗟に掴んだ。

「…愛莉さん?」

「いいよ、翼。ありがと…」

私は、翼に微笑み「これ、流星に渡しといて。美味しくないかもしれないけど」そう言って、この日のために用意してたクッキーを椎に預けて倉庫を出た。


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