澄んだ空の下で
気づけばいつの間にかカーテンの隙間から日差しが差し込んでた。
相変わらず身体が重く、言う事を聞いてはくれない。
起き上がろうとしてみるものの、ダルイ所為かなかなか起きる事は出来なかった。
時間が刻々と過ぎて行く。
布団に包まって、どれくらい経つのだろうか。
…と、そんな事を考えているとガタンと物音でもう一度閉じかけていた目が再び開いた。
その音を気にベッドから身体を起し、リビングに向かった。
「…ちょっと若菜、アンタ何やってるのよ。学校は?」
出くわした母があたしを見るなり、ため息交じりでそう口を開く。
「うん。今から行く」
「…今からって。もうすぐ昼でしょ?」
「うん、分かってる」
「分かってるのなら、ちゃんとしてよね」
「うん」
「あー…、そうだ」
指輪とネックレスを外し、そしてピアスに触れた母は外しながらあたしに視線を送る。
「なに?」
「悪いんだけど、明後日の土曜。もう一店舗の店手伝ってくれる?」
「え、あたしが?」
「もー、若菜しか居ないのよ。初めてじゃないんだしいいでしょ?適当にしてくれればいいから。それにちゃんとお金だって貰えるから」
「…うん」
「じゃ、宜しくね」
あっさりとそう言った母は、深いため息を吐き捨てて、風呂場へ向かった。