澄んだ空の下で
「あんまり係わってちゃ、お前がよくねぇからだ」
「なに、それ…」
「つか、お前の為に言ってやってんだから分かれよ」
少し面倒くさそうに言ったアオは息を吐き捨てる。
あたしの為にって、なに?
確かに、アオの言う事は信じた方がいいって分かる。
それなりにアオは正しい事を言ってくれるから。
でも。
だけど。
それとは別のような気がした。
恭と会わない事が、どれだけあたしを寂しくさせるんだろうと思った。
ただ、会いたいの。
会うだけでいい。
他には何もいらないから、会って話すだけでいいの。
その時間さえあれば何もいらないから。
アオと別れた後、頭の中がグチャグチャしてどうしようもなかった。
誰の言葉を信じていいのか、それさえも分からなくなってた。
教室に入って、暫くした後、ふと気付いたことがあった。
いつも明るく弾けた声がなにもない。
その事に美奈子は休みなんだと、知った。