澄んだ空の下で

「…わーかなっ!」


弾けた声にドクンと心臓が波打った。

マンションに向かう帰り道の途中、自動販売機の横からヒョイと姿を現せたのはサエコだった。


「…サエ、コ?」

「やだーっ、何その顔」

「え?」

「なんで驚いてんのって」


そう言って、サエコの口元は笑ってた。


「何って、急に出てきたらビックリするでしょ?」

「だってー、若菜待ってたんだもん」


サエコは待ちくたびれたかの様に少し表情を崩して一息吐いた。


「待ってたって、あたしを?」

「そうだよ」

「なんで?」

「何でって、友達でしょ?」

「…-―っ、」


思わず言葉を失った。

友達って、なに?

あたし無理って言ったよね?


「ねぇ、若菜っ。久々にショッピングしよう」


ニコっとまんざらでもない笑みを作ったサエコはあたしの腕をグッと掴む。

その掴まれた腕に視線を落としたあたしは、一瞬の戸惑いが芽生えた。



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