澄んだ空の下で

「出来るでしょ?」


念を押す様に言ってくるサエコが怖い。


「ごめん、サエコ。あたしを通すの辞めてほしい」


それだけはお願いだから辞めてほしい。

あたしから恭じゃなくて、サエコから恭に…


「そんなの無理に決まってるでしょ?」

「え?」

「恭先輩と話せるもんなら話してる。それが出来ないから若菜に言ってんの」

「でも、あたしからは…」

「は?紹介出来ないって訳?ちょっとそれ酷くない?」

「……」

「だから若菜嫌い。みんな自分のものにもっていくから嫌い」

「……」

「どーせなら、アンタなんか居なくなったほうがマシだわ。どーせ友達になんてなりたくもないし、」

「…-―っ、」


ツンとそっぽを向くサエコはため息を吐き捨てながら乱暴に髪を掻き乱す。

そしてそのままあたしに背を向けると、サエコは足を進めた。


“嫌い”

“アンタなんか居なくなったほうがマシ”


グルグルと頭の中を駆け巡るその言葉。



だから、ふと思ったんだ。


あたしは必要ないって。



だれも、あたしを必要とはしてない。


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