澄んだ空の下で

サーっと血の気が引いた。

ゆっくり振り向くと少し離れた所に居る恭は左手に傘を、右手にあたしのスマホを持ち眉間を寄せたままだった。

そしてその情報を探る様に、恭は指を操作させて行く。


…ピルの購入方法。


まさしくその画面だろう。


「これ、どー言う事?」


突き付けられる様に画面をあたしに見せる。

そしてその足が前に進むと、


「言ったでしょ!!来ないでって、言ったじゃん!!」


張り叫ぶ声とともに、更に恭は眉間に皺を寄せた。


「説明しろ。何があったか、」

「何もないからっ!だからお願いっ…帰ってよ」


顔を見ると無性に会いたくなる気持ちが高ぶる。

なんでこんな胸騒ぎが起こるのかも分からないけど、恭には…


恭だけには知られてほしくなかった。


「帰れる訳ねーだろ。お前が説明するまで帰んねーから」

「だから何もないってば!!」

「それで何もないって言えんのかよ。分かってんの、お前の恰好」

「……っ、」


それを言われたら何も言い返せなくなった。

誰がどう見ても乱れている恰好。

その乱れて汚れている身体を雨は流してくれていた。


それを綺麗だなんて言えない。





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